日本カルト協会

7月8日の願い(2024/7/8)

2022年7月8日午前11時31分、元首相が銃撃され死亡するという、衝撃的な事件が起きました。ご遺族や関係者の方々の悲しみに思いを馳せたいと思います。

如何なる理由であれ、人を殺害するという事は決してあってはなりません。が、この事件をきっかけに、旧統一教会をはじめとする宗教等団体の被害当事者、とりわけ多くの「二世」が勇気をもって被害の現実を伝えてくれましたことを無視する理由にも決してなりません。当会も、全国霊感商法対策弁護士連絡会、全国統一教会被害対策弁護団、二世をはじめとする被害当事者を支援するすべての団体、組織と志を共にしていることを改めて表明すると共に、行政とも連携してカルトによって人生を狂わせられる人が一人でも少なくなるよう尽力する所存です。
 先月6月27日には松本サリン事件30年の慰霊祭等が開かれました。日本では、カルト団体によって世界を震撼させる大事件が起きたにも関わらず、オウムに対しては刑事事件としての捜査、刑事公判が行われるにとどまり、刑事捜査を離れた調査が行われることもなく、オウム以外でも旧統一教会をはじめとするカルト的な団体の活動による被害者は放置され社会問題として認知されることもなく、個々の被害者が自分で訴訟などを起こさない限りは救済されることがなく、泣き寝入りをせざるを得ない状態が続いています。逆に、カルト的な団体が政治家等に利用され、政界にもカルト的な団体による浸透が見られるという状況があります。
 カルトによってもたらされるものは、結局悲劇でしかない。今度こそカルトによる悲しみ、苦しみを消し去りたい。あの日から2年を経た今、あらためて願いを強く胸に刻み、未来に繋げたいと思います。

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